コンテンツプラットフォームで働いていると、不思議な宝くじを特等席で眺めることになります。同じくらいの出来の投稿が2つ出て、片方は静かに消え、もう片方は爆発的に伸びる。この差を説明できるものとして一番近いのが「感情価」、つまりコンテンツが帯びている感情の電荷のようなものです。ポジティブ、ネガティブ、ニュートラルの3種類に分けられます。
ポジティブ、ネガティブ、ニュートラル#
ポジティブなコンテンツは、読んだ人を良い気分にさせます。心温まる話、くだらないミーム、明るいニュース。シェアすること自体がちょっとした贈り物になるので、日々の疲れの息抜きとして広がっていきます。意外だったのは、ネガティブなコンテンツの強さです。怒り、悲しみ、嫌悪感は強力な拡散エンジンで、不正や炎上人物や社会問題についての話は、「知ってほしい」「一緒に怒ってほしい」という動機でどんどん共有されます。そしてニュートラルなコンテンツ。感情はあまり動かさないものの、純粋な価値で共有を稼ぐタイプです。本当に面白い豆知識、新しい発見、実際の問題を解決してくれるチュートリアルなどですね。
拡散するのは「強さ」#
全体を貫くパターンはひとつです。感情が強ければ強いほど、コメント・いいね・シェアが増える。ほんのり心地よい投稿は、腹の立つ投稿にほぼ毎回負けます。それが人間について何か良いことを物語っているかどうかは、また別の問題ですが。
伸びやすいコンテンツの型#
スタート地点から有利なコンテンツがいくつかあります。まず議論を呼ぶテーマ。賛成するためにも反論するためにも人はシェアするので、意見が割れる話題は一気に広がります。共通体験に根ざしたユーモアもそうです。コミュニティ全員に一斉に刺さる内輪ネタの強さは侮れません。普通の人が困難を乗り越えるヒューマンストーリーも常に強い。時事ネタに乗るのも有効ですが、使い回しの意見ではなく本当に新しい切り口があってこそです。そしてクイズ、投票、チャレンジなどの参加型コンテンツ。参加した時点で、シェアまであと半歩です。
これらを全部足してもレシピにはなりませんし、「バズの公式」を売っている人は疑ってかかるべきだと思います。ただ、変数をひとつだけ選んで賭けろと言われたら、迷わずこれです。強い感情を呼び起こすコンテンツは、そうでないコンテンツに毎週勝ち続けます。

